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新司法試験にネット規制の問題のリアリティ

2008/07/14

Permalink 01:51:50, by Nobuo Sakiyama Email , 3 words   Japanese (JP)
Categories: 検閲, 言論・表現の自由

新司法試験にネット規制の問題のリアリティ

楠さんが挙げている新司法試験で出題されたネット規制の問題の話で、

死刑反対のNPOがWebサイトが公開する処刑などの写真が概ね有害情報に指定され、対抗してフィルタリングに穴をあけるソフトを提供したところ起訴されたという設定

新司法試験にネット規制の出題 - 雑種路線でいこう

という部分について。かなり驚いているはてブ民がいるので書いておくと、この設定自体は問題のような法案が成立した場合には驚くに値しないほどにリアリティがある。前にもふれたことがあるのだけれども、ベトナム戦争のころ、ベトナムでの被害状況の写真を、日本の税関は「風俗を害する物品」のうち、「極端に残虐性を持っているもの」として関税定率法上の輸入禁制品として通関させなかったことがある。

古いことでネット上に資料は乏しいのだけれども、第55回国会 予算委員会第二分科会 第3号 昭和四十二年五月二十四日(水曜日)の最後のところで、須藤五郎議員の質問で登場し、政府委員も事実関係を認めた上で税関の判断が正当だとする答弁をしている。その後、異議申し立てがあり輸入映画等審議会(現在の関税等不服審査会輸入映画部会に相当)を経て判断がくつがえっていて、それを受けて第56回国会 大蔵委員会 第1号 昭和四十二年十月十三日(金曜日)で、フォローアップの質疑が行われている。

40年以上前とはいえ、今につながる法体系の中で起きたことなんだよね。法学系の人は知ってる可能性が高い話だし、既存大手メディアの人もリアルタイムでなくても座学的にきっちり把握してる人が多そうな話なんだけど、ネットでみる感じ一般にはそれほど有名じゃないし、国会議事録に載っているのをみつけたのでエントリにしてみた。