« 劣化するはてな青梅マラソンって情報化してるんじゃない? »

NTTドコモは同性愛差別を続けるそうです

2008/09/13

Permalink 02:48:24, by Nobuo Sakiyama Email , 19 words   Japanese (JP)
Categories: 検閲

NTTドコモは同性愛差別を続けるそうです

ケータイフィルタリング騒動はいまだ続いていて、というか法律もできたし、ということで「取組強化」のなかで問題点の具体的な修正というフェーズに入ってきている。

カテゴリの問題については、モバイルコンテンツ審査・運用監視機構(EMA)が9月4日に意見書を各携帯電話会社に提出し、それを受けて、電気通信事業者協会(TCA)発表にあるように、18歳未満既存契約者へのフィルタリングサービスのデフォルト化と、EMAの認定サイトの反映とカテゴリの見直し、そしてユーザー単位のカスタマイズを可能に、といった施策が各携帯電話会社を行う。具体的な内容は、各携帯電話会社ごとということになる。

EMAの意見書では、「アクセス制限とすべきカテゴリー」についても、よく読むと既存のものそのままでいいとしているわけではないが、カテゴリの中身の見直しは携帯電話会社というよりはフィルタリングのデータを作っているネットスターの問題なので、携帯電話会社ではとくにふれていないようだ。本題は「対象外とすべきカテゴリー」。検索キャッシュ、同性愛、宗教、政治だ。これらのうち、検索キャッシュはイー・モバイル特有で、その他はNTTドコモ、イー・モバイル、ウィルコムが現状でアクセス制限対象としている。イー・モバイルは現時点で個別のプレスリリースがなく、ウィルコムはTCA発表と同水準の粒度の発表に留まっている。au と ソフトバンクモバイルはアクセス制限カテゴリの見直しには論理的に関係しないのでふれていない。キャリアとしての規模も考慮すれば、EMAの「対象外とすべきカテゴリー」は実質的にNTTドコモへの意見と言っていいだろう。そして、 NTTドコモは、かなり詳細なスケジュールやサービスイメージを含めた報道発表を行っている。

このNTTドコモの発表によれば、アクセス制限カテゴリの見直し自体は行われ、その内容はEMAの意見書と同様となる。しかし、それは、「2009年1月9日以降」「新規で「iモードフィルタ」をお申込みのお客様」を対象としたものだ。18歳未満の既存契約者でアクセス制限サービス未契約の場合の意思確認のデフォルトもここに入る(2009年1月下旬以降)。「iモードフィルタ」の既契約者(2008年2月以降現在まで)、および、今後1月9日までの新規契約者は、1月9日以降も既存のカテゴリによるアクセス制限が適用され、新規分類に移るには、別途の申し込みとなる。これには、2008年2月以降の多くの18歳未満の新規契約者・利用者が含まれていることだろう。

EMAの意見書では同性愛について

同性愛でも性的な情報を含むサイトはアダルトカテゴリーに分類されており、青少年にとって同性愛自体が有害とは考えられない。性同一性障害については、国内外においてもその理解は進んでおり、同性愛者への差別、青少年の同性愛への偏見を助長することも考えられるためアクセス制限対象カテゴリーとすべきでなく、カテゴリー自体の必要性の有無についても検討が必要と考える。

携帯電話事業者が提供する「特定分類アクセス制限方式(いわゆるブラックリスト方式)」におけるアクセス制限対象カテゴリー選択基準に関する意見書 - 有限責任中間法人モバイルコンテンツ審査・運用監視機構基準策定委員会

としており、宗教については「基本的人権としての信仰の自由」を理由とし、政治については「投票権はなくても青少年にとって生活一般に関わる情報」だとしている。これらのカテゴリについて、かなり強いトーンで制限することの問題性を指摘している。

NTTドコモは、「正しい通信キャリアのありかた」として、「意思確認なしに提供条件を変更できない」と判断して、わざわざ既存の制限を残す方針をとったとも考えられる。しかし、それならば、「18歳未満の既存契約者に対する意思確認」と同じ方法で、サービス内容変更の意思確認をとることは十分可能だろう。デフォルトでカテゴリ見直しとして、既存の制限カテゴリの維持を求める契約者の意思表示を求めてもいいし、あるいは同時にスタートする「カスタマイズ機能」で既存の制限カテゴリと同等の内容を実現できるという案内をしてもいいはずだ。

にもかかわらず、少なくないユーザーが現状のカテゴリ制限に残るであろう形をとる、というのは、EMA意見書にあるような差別や人権などに言及した指摘について、NTTドコモはいったい何を考えているのだろうね。