以前言及した広島市の携帯電話フィルタリング条例のその後なのだが、画一的な統制をより好ましいと思う発想はやはり根強いらしい。
中国新聞10月8日報道では、携帯電話販売店舗へのサンプル調査で、18歳未満新規契約の携帯電話の3—5割について保護者の意思でフィルタリングが解除されたということについて「フィルタリング条例に抜け道」というタイトルをつけて報じている。
18歳未満に販売する携帯電話に有害サイトの閲覧制限(フィルタリング)機能を付けることが条例で義務化された広島市内の一部店舗から、「保護者の要請で機能解除されたケースが3割—5割ある」と市教委に報告があったことが7日、分かった。子どもを守るための条例も、保護者の手で「抜け道」があることになり、啓発などの対策を急ぐ。この日の市青少年と電子メディアに関する審議会(会長・越智貢広島大大学院教授)で市教委が説明した。
フィルタリング条例に抜け道 - 中国新聞'08/10/8
「抜け道」という表現が広島市教育委員会によるものか、それとも中国新聞独自のものかは分からないが、「対策を急ぐ」とされているのだから、条例で保護者が機能解除を選択できる(これ自体は当たり前で、その選択を奪うことは違法の可能性が強いだろう)にも関わらず、そのような選択は「対策」されなければならないという認識がここにはある。現状の携帯電話フィルタリングが望ましい内容でないことは、今後の改善が発表されているようにもはや多くの関係者の共通認識であり、さらに、改善の方向性が保護者によるカスタマイズを含むものである以上、そもそも、「フィルタリングをする/しない」の境界は曖昧・私的なものとなっていくわけだが、広島市などでは、そのような方向性は望ましくなく、一定の情報統制を公が民に押し付けるべし、という価値観が優勢なのだろうか?
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