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2008/02/17

Permalink 18:27:51, by Nobuo Sakiyama Email , 17 words   Japanese (JP)
Categories: 検閲, 児童ポルノ問題

フィンランドのネット検閲の件について補足

直前の記事についてはいろいろと前提について補足すべきことがあるのだけど、追記しすぎるのもなんなので改めて。

Wikipedia の Lapsiporno.info の項目に出典付きで書いてあるのだけれども、問題のフィルタリングを根拠づける法律にはフィンランド国内の大学の法学部から違憲の疑いがあるという声明が出ていた(が、可決され施行された)。加えて、Lapsiporno.info はそもそもフィンランド国内にサーバーを置くサイトなので、本来、法的には「国外の児童ポルノを置くサイト」を対象にしたはずのフィルタリングが、国内の「リンクをはっているだけのサイト」に適用されていることについて、緑の党所属の国会議員から疑問の声があがり、議会オンブスマンや最高司法官に苦情申立てが行われる事態になっている、ということだ。その一方で警察がLapsiporno.infoを運営するMatti Nikkiに対しての児童ポルノ配布幇助の容疑での強制捜査を検討しているという報道があり、Nikkiは Lapsiporno.info の内容を Creative Commons ライセンスをつけてミラーを呼びかけ、それにフィンランド内外から応ずるサイトが現れる、という緊張した状況になっている。運営の透明性を唱って作られた法律のもとに実際の運用は法執行機関が秘密のベールで覆ってきたものを覆されて面子を潰されて怒って強硬姿勢に出ようとしている、という状況がある。

なお、2004年の「衆議院 EU憲法及びスウェーデン・フィンランド憲法調査議員団報告書」(PDF)によれば、2000年施行の現行フィンランド憲法では、通信の秘密は憲法10条で明示的に既定されていて、同条文内で犯罪捜査目的の例外規定を定めるほかは厳密に保護されている。従って、「日本以外の先進国で通信の秘密を義務付けている国はないので」という楠さんの推測は当たらない、憲法との矛盾にも関わらず法律を作ってしまう、というのは、日本でもアメリカでも、どこでもよくあることだとは思うし。もっとも、フィンランドの場合、Wikipediaによれば、裁判所が具体的な事件の審理において憲法を優先して扱うことができるものの、違憲立法審査権がない、という問題があるそうだ。

2008/02/15

Permalink 05:25:24, by Nobuo Sakiyama Email , 107 words   Japanese (JP)
Categories: 検閲, 児童ポルノ問題

中国の国家フィルタリングを他所の国のことと思えるのは今のうちだけかもしれない

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2008/02/09

Permalink 23:24:13, by Nobuo Sakiyama Email , 11 words   Japanese (JP)
Categories: 情報社会

「フィルタリング推進」は「非コミュ」推進

楠さんのエントリのAmazon アフリエイトをたどってはなずきんさんの数ヶ月前のエントリを経由する形で、Viacomグループとマイクロソフトのネット広告部門との共同調査の存在を知った。こういう出会いはいかにもはてダ特有だなぁ。

マイクロソフト株式会社(本社:東京都渋谷区)マイクロソフト デジタル アドバタイジングソリューションズ(以下マイクロソフト)は、MTVネットワークスとニコロデオン、マイクロソフト デジタル アドバタイジングソリューションズ(本社:米国ワシントン州レドモンド以下マイクロソフト)が共同で、デジタル技術に関し、16カ国、18,000名の8歳から24歳の子供・若者を対象にした過去最大規模の調査を行ったことを発表しました。調査の対象国は、イギリス、ドイツ、オランダ、イタリア、スウェーデン、デンマーク、ポーランド、アメリカ、カナダ、ブラジル、メキシコ、中国、インド゙、日本、オーストラリア、ニュージーランドです。

...

例えば、日本は「技術に恋した国」と評されますが、現実は違います。日本の若者はプライバシーがあまりない小さな家に住んでおり、通常は、大学に行き、家を離れて社会的なつきあいをすることが多くなるまでは、自分のPCをもつことはありません。結果として、彼らの主なデジタル機器は、携帯電話になります。プライバシーと携帯性が確保されるからです。

他の国の若者と異なり、日本の子供や若者のIMやメールの使用頻度は調査対象の16カ国で最も低く、そのため彼らにはネット上の友人はほとんどいません。日本の8-14歳の子供は、実際に会ったことのないネット上の友人は世界平均の5人に対し1人のみです。また、日本の10歳代は、実際に会ったことのないネット上の友人は世界平均の20人に対し7人のみとでています。

MTV、ニコロデオン、マイクロソフトが、子供や若者とデジタル技術の関係についての調査結果を発表

このプレスリリースの原文はマイクロソフトの当該部門のサイトViacomのサイトにあった。

これを信頼すると(詳細なデータが公開されていないのが残念)、平均的にいえば、日本の多くの子どもたちは、そもそもネット上で知らない人と全然出会っていない、ということになる。非コミュだ。ここに、平均から大きく外れた少数の事象をトリガーとした「フィルタリング義務化」やその他の保護者によるインターネット利用監督の強化が加わるとどうなるか、というと、このリリースに書かれているドイツの状況がひとつの可能性となるのだろう。

親が近くにいない場合は、8-14歳の子供は友人とコミュニケーションしたり、チャットフォーラムに参加したり、インターネットを娯楽のために使用したりする可能性が高まります。ドイツの8-14歳の子供は、すべての調査対象国の中でインターネット利用率が最も低く、インターネットを前向きに見る傾向が最も低い層でした – ドイツの子供でインターネットが大好きであると答えたのは、オランダの子供の73%に対して25%のみでした。この行動は、ドイツの子供のインターネット利用に対する親の監督の厳しさが関連していると考えられます。

MTV、ニコロデオン、マイクロソフトが、子供や若者とデジタル技術の関係についての調査結果を発表

こういう状況を「違法・有害情報対策」に熱心な最右翼の方々は作りたいのだろうか?

2008/02/07

Permalink 04:39:09, by Nobuo Sakiyama Email , 5 words   Japanese (JP)
Categories: 検閲, 言論・表現の自由

セルフレイティング強制法案が提案されているんだけど

民主党から高井私案としてセルフレイティング強制法案が提案されているのだけども、どうしてこうなっちゃうのかなぁ、と思う。自主規制推進のプレッシャーをかけるためだけに存在して本気でやる気がないのならまだ許容範囲だけれども。「有害情報」を定義するのに「著しく」をつければ明確といえるのか、というのについての批判も当然私以外から出ているし、今後たくさん出てくると思うのだが、もっと根本的なところで違うよなぁ、と思う。

ised@glocomでの議論をふまえていうと、情報社会は、モデルとしては、メタユートピアとして、価値中立的なインフラと価値志向的なコミュニティの二層構造になる、と。セルフレイティングがもし推進されなければならないとすれば、このような二層構造を可能にする棲み分けのためのラベルとしてだと私は考えている。「子ども」を含めた情報環境は、純粋なリバタリアニズムで構成することはおよそ不可能だろうけれども、しかし、そもそも、子どもがどのように育つべきか、というパターナリスティックな判断さえも、それは全体で共有されるものではなくて、二層構造を前提したものであるべきだ思うのだ。そのとき、どのようなセルフラベルを、どのような判断で付すか、というのは、国家が規定するものか、というと、それは違うだろう。もちろん、モデルのように純粋な現実というのはないので、実際には、棲み分けのラベルとして使うことが許されないものも出てくるだろうし、あるいは、「みんながつけること」が望ましいラベルというのもあるだろうが、しかし、棲み分けのラベルは少なくとも建前においては価値中立であるべきだと思うし、どのようなコミュニティに属するかは、各自、あるいは各保護者の判断であるべきだろう。

そのような観点からすると、この高井私案はラベルの付け方と使い方において、個人の自己決定や保護者による代理の決定を阻害するものだと思う。私は、セルフレイティングは純粋に民間自主規制の形で行われるべきだと思うし、そこに国家が関わることがもし必要だとすれば、それは、よりメタな立場でセルフレイティングが自主的に行われる環境作りのためのものであるべきで、それを越えるべきではないと思う。

楠さんはWikipediaのエロ系解説をかなり気にしているが、それが素か学校利用を前提としたrole playかはともかく、そんなのはどうでもいいが見知らぬ他人とのコミュニケーションには危機感を持つ、というのも普通にありそうな要求であり、あるいは見知らぬ他人といっても子ども同士ならいいという場合もあるわけで、それぞれの要求が棲み分けるためのセルフレイティングであるべきだろう。

Permalink 03:57:49, by Nobuo Sakiyama Email , 24 words   Japanese (JP)
Categories: 検閲, 言論・表現の自由

フィルタリングソフトなんてろくでもないことは世界的には常識

直前のエントリにややお怒りのトラックバックを頂いたんだが、率直にいって blogosphere 的に私のブログに文字通りの少年少女諸君が大勢辿り着くとも思っていないわけで、携帯電話キャリアの中の人のほうが先に見ていたりするらしいのが実際のところです。そもそも、フィルタリングなしのWeb閲覧にリスクが大きいとも思っていないし、少ないリスクをフィルタリングで除去できるかというとそんなものでもないという考えで書いています。jigブラウザFREEって基本的に一日10ページまでらしいし。

さて、実際に携帯フィルタリングサービスを試したり、データベースをいろいろ検索している方々の話がすでにいくつか出てきています(その1その2その3)。異常に不便になったり、そのわりに変に穴があいていたり、いろいろしています。個人的には、うーん、あそこ載ってないってそれでちゃんとcrawlingしてるのかよ、と思う部分もあるのですがそれはともかく。

フィルタリングソフト・サービスが、false positiveにもfalse negativeにも信用ならんね、という話は、英米の話としてはかなりしつこく調査されてすでに終わった話題でもあったりするのですが、どうも日本ではその前提が共有されていないなと。まぁ、日本で家庭向けにメジャーな業者がアメリカなどとは異なるという状況があるので、決め付けるのはよくないということで慎重に語りすぎてきたのかもしれないですね。

アメリカでは、フィルタリングソフトウェアが出て早い時期から、Peacefireという団体がこの問題を扱っていてサイトには実例も載っています(CNET Japanに紹介記事あり)。そのほかに、Seth Finkelsteinという人の活動もあり、こちらはCensorware Project、というのもやっていました。これらは Net Activismとして行われてきており暴露攻撃的な要素も強かったのですが、正統アカデミズムの中では、ハーバード大学のBen Edelman(最近はspywareなどのオンラインプライバシーの問題に研究対象が移っている)による調査が広く知られています。詳細はそれぞれのサイトに出ている個別の例をみればわかりますが、結構ひどいものです(調査自体は、すでに数年前のものとなってしまったので現状を反映している保証はないけれども)。

楠さんがURLベースのフィルタリングであること自体が時代遅れと指摘しているのだけれども、それ以前に、昔のパソコンは今に比べればはるかに性能が低いわけで、そうなると、仕様としてはともかく現実の動作としては細かいディープリンクの単位でラベルを貼って制御、なんて、無理があるわけで、おおざっぱにいいかげんなラベルを貼ってきて、それが積み重なった上に現在のデータベースがある、というのが現実のように思います。上で挙げたような海外の具体例には、どうみても単にcrawlerから拾ってそのまま突っ込んだだけにしか思えない例もあり、それとは別に、宗教保守の同性愛嫌悪とか反フェミニズムに迎合してるだろ、という例もあり。日本国内の論文などでは、こういった動向を情報倫理とか図書館情報学とかの研究者の一部はおさえてきているし、大学向けの教科書(とくに翻訳物)では言及例もある(例えばサラ・バーズ著「IT社会の法と倫理」第2版)のだけれども、日本国内でフィルタリング導入の旗振り役をしてきた人々は、大学人を含め、そのあたりの話を、かなり意図的にしないようにしてきたように思います。

もちろん、アメリカのベンダーが酷かったことが日本のベンダーが酷いと証明するわけではないのだけれども、アメリカのベンダーのように徹底して調査され、叩かれてこなかった状況があるというのを、どう考えるかですよね。何故私がやらなかったかといえば、法的・社会的に、辛いよ、としかいいようがないですし。インターネット協会のフィルタリングソフトについて過去いくつかやったわけだけれども、私がやった最後の暴露とそれに対するインターネット協会の対応を考えると、そこから先をあえてやっていたら、インターネット協会から訴えられる危険がありましたから(最終的には、インターネット協会は内容を外部に明かさないことを前提としたカスタマイズツールによってラベルデータをチェックできる体制をつくったけれども、それは透明性が確保されたとはいえません)。

2008/02/05

Permalink 03:49:41, by Nobuo Sakiyama Email , 7 words   Japanese (JP)
Categories: 検閲

携帯フィルタリングでお嘆きの少年少女諸君へ

とりあえず、jigブラウザFREEというPCサイトブラウザを試してみるというのはどうか。iモードフィルタなどのブラックリストサービスだったら、必要なサイトにアクセスできるかもしれない。PCサイトブラウザなので、モバゲータウンにはアクセスできないけれども、魔法のiらんどや前略プロフなら、いけるかもしれない。これなら、とりあえず無料。jigには、より高機能なブラウザや、アプリの動かない機種を含めた幅広い機種で使える、携帯電話のブラウザを利用したサービスもあるけれども、いずれも有料なので、とりあえず無料で試したほうがいい。それから、セキュリティ上の弱点があるので、ネットオークションや買物などのお金がからむ用事には使わないほうがいいのだけれどもね。

まぁ、ブラックリストを管理しているネットスターという会社がこの穴をすでに塞いでいるかもしれないし、あるいはじきに塞ぐかもしれないけれども。実際のところがどうか、というタレコミも募集。コメント欄によろしく。

2008/02/04

Permalink 04:19:13, by Nobuo Sakiyama Email , 27 words   Japanese (JP)
Categories: 検閲, 言論・表現の自由

なぜセルフレイティングは日本で普及しなかったのか

ICPC緊急シンポを受けて、楠さんがいろいろ書いている。 全体についてもぼちぼち考えていきたいところではあるのだが、その前にひとつ、 PICSベースのセルフレイティングが日本で普及しなかった点について。 ことここに至ると、コンテンツ事業者側の対応がほとんど無かった点について、 今からでも取り入れる方向で提案していく、というのは、それはそれで重要なのだが、 何故普及しなかったかについては、やはりちゃんと把握しておいたほうがいいと思うので。

PICSやP3Pは普及しなかったじゃないかという反論も考えられるが、これはインセンティブがないからであって、

携帯コンテンツ規制 次の論点は - 雑種路線でいこう

もちろんインセンティブ問題はあって、アメリカでは法規制と違憲訴訟が繰り返されるなか、法規制を代替するよりよい手段としてのレイティングとフィルタリングという主張をネット業界として主張してきている以上は、セルフレイティングを業界挙げて採用していく、というのが必要だった、ということがあるだろう。実際、MSNやYahoo.comは、今も ICRA のPICSラベルを採用しているし、多くの大手英語圏アダルトサイトも同様。もっとも、新興ネット企業では採用していないところが多いし、ニュースサイトでも見ない。セルフレイティングを義務づける法案もあったと思ったが、それ自体が表現の自由に抵触するということで没になっている。なお、ICRAのRDFフォーマットのラベルのほうは、Internet Explorer 7 でサポートが始まったぐらいでマイナーなので、まだあまり見ないのが実状だろう。

一方の日本では、これまで新たな法規制の動きがあまり無かった、という意味でインセンティブに欠けていた、というのは一面で事実なんだけれども、逆の方向でも、またインセンティブに欠けていたのだと思う。コストをかけてセルフレイティングすることで「共存共栄」をはかることができたかどうか、なのだが、そもそもフィルタリングの普及推進を業界団体としてやってきたインターネット協会の国分副理事長以下の面々が、そういう意識でセルフレイティングの普及活動をやったことがあったか、というと、はっきりいってそうは見えない。

インターネット協会(それ以前は電子ネットワーク協議会)のフィルタリングについての活動は、初期の段階からどうみてもセルフレイティングよりも第三者レイティングに重点を置いた活動をしてきているし、より広く「違法・有害情報対策」という観点でみれば、「青少年に有害な情報」を含めて、棲み分けではなく抑制されることが望ましいという態度で一貫しているといえる(正面から尋ねれば否定するだろうが、全体としてはそう評価するほかない)。業界団体の立場ということを考えれば、公的規制への防波堤的な役割を多少はしてもいいと思うのだが、少なくとも国分氏の長年の公的な発言からはそういう部分を感じ取ることはできず、むしろ推進の立場だ。

インターネット協会がやっているインターネット・ホットラインセンターの運用にあたっても、「運用ガイドライン対象外」の「まんが子どもポルノ」について、なんら違法性がないと判断しているにも関わらず、外部のNGOに情報提供している。このNGOがECPAT/ストップ子ども買春の会なのか日本ユニセフ協会なのかは明らかではないが、いずれにせよ彼らは「まんが子どもポルノ」の違法化を望んでいて、その活動のために情報提供を受けており、インターネット協会はその活動を助けている。そもそも、運用ガイドラインの決定にあたっても、狭くポイントを押さえてという形ではなく、どちらかといえばなるべく広く扱おうをする姿勢が明白だし。

一方、いつの間にかインターネット協会は ICRA 改め Family Online Safety Instituteとの関係を組織としては持っていないようだが、そのFOSIは、準会員として、Sex Toyショップをはじめとしたアダルト系といっていい企業を少なからず抱えるようになっている。これこそ win-win の関係といっていいだろう。ちなみに正会員のほうは大手通信業者が中心。こういうスタンスをインターネット協会の今の体制でとれるかというと、とれないだろうしとる気もないのではないかという気がする。

もちろん、インターネット協会を中心として自主規制フレームワークが作られる必然性はなく、実際モバイルコンテンツフォーラムは独自の枠組の構築を始めているわけだけれども、おそらくはモバイル、というか携帯電話限定でこの話が済むとも思えない。フィルタリング義務化への法的規制への動きが消えていないなか、インターネット協会のスタンスをこのまま放置することの有害性というのは、きちんと考えられるべきだと思う。

2008/02/03

Permalink 16:29:08, by Nobuo Sakiyama Email , 7 words   Japanese (JP)
Categories: 検閲, 言論・表現の自由

いわゆる「違法・有害サイト規制」について(2) のかわり

前のエントリの続き、を書くつもりだったのですが、その間にlivedoorにあるMIAUコラムに何か書いて、とか、ICPCの緊急シンポで話して、といった依頼があり、激しくネタがかぶるなか前のエントリと同じ密度で続きを書くのがつらくなったので、ICPCでの発表資料(PDFにしました)を公開してしばらくお茶を濁すことにします。続きとして書こうとしていた内容は、本質的には含まれています(ただ、関係者disらないというICPCの原則のひとつを守ったため書いていない内容もあるけど)。

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