総務省がついにインターネット上のコンテンツの検閲を始めるべく検討に入るそうだ(読売新聞報道、Yahooサイトの同じもの)。
これに対する批判としては落合弁護士によるものが簡潔で十分な内容だと思う。なお、事業者に対して第三者機関による判定内容に従う義務を負わせるものとしては、オーストラリアのインターネット検閲がある。オーストラリア放送行政局(ABA)(7月からオーストラリア通信・メディア行政局へと再編予定)によるもので、判定は National Classfication Boardという機関が行う。これは、Office of Film and Leterature Classification (OFLC) という別の政府機関のなかに設置されているが、委員が官僚ではない、ということのようだ。 ただし、オーストラリアの場合、ABAのコンテンツ規制はテレビやラジオ、電話サービスを含むものであるうえ、そもそもOFLCにおいて、出版物や映画、コンピュータゲームなどを分類して規制し、あるいは Refused Classificationという拒否カテゴリによって発禁とする枠組があり、いってみれば全ての言論表現が検閲下にある、といっていい状況だということで、少なくとも日本の現状とは異なる(ある種の人々の望む未来ではあるのかもしれないが)。
このオーストラリアの規制方法は、インターネット協会の前身のひとつの電子ネットワーク協議会の2000年度のコンテンツ規制のためのホットラインについてのシンポジウムでABAのコンテンツ規制ディレクタが招かれている、といったこともあり、総務省内でも深く研究されている可能性がある。中国や中東諸国のような、いかにも言論の自由がなさそうな国の規制ではなく、一般には自由民主主義国家のひとつと見なされているオーストラリアを真似る、という形でこの種の規制が入り込む可能性があることには、強い警戒が必要だろう。なお、もちろんオーストラリアでもこのようなインターネット検閲には強い反発があり、オーストラリア電子フロンティア財団(EFA)のサイトにもオーストラリアのインターネット検閲の実情を述べ批判しているページ がある。
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